日本の食とスパイスの融合!12月にOPENした「takecurry」は新しい世界への扉

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今恵比寿2丁目がかなり面白い事になっている。

モダンメキシカンの「KIYAS」や既に予約困難なお店

焼鳥の「鍈輝」。

そして日本酒の殿堂「GEM by moto

駅から歩いて5~10分という交通の便が悪い場所に

わざわざ足を運んで食べに行くぐらい希少でいて

特徴的なお店が増え続けるここ「恵比寿2丁目」に

またまた面白いお店がOPENするという情報をキャッチ。

たまたま横にいたカレー好きでも知られる日本酒の殿堂

GEM by motoの千葉麻里絵嬢も「私も行きたい」

という事で一緒にお邪魔することになった。

場所は恵比寿1丁目から3丁目につづくバス通りを

まっすぐ行くとみんな大好きらーめん「しお貫」の

目の前にそのお店はありました。

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take curry

恵比寿2丁目に待望のカレー屋さんがOPEN!?

他の都市に比べると恵比寿ってカレーが若干

足りてない感があるのですがここにきて待望の

カレー屋さんがOPENするなんてなんて嬉しい

ことなのでしょう!と胸躍らせていましたが・・・

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スパイス惣菜!?

全く聞きなれないキーワード「スパイス惣菜」。

まさか切り干し大根にスパイスとかひじきの

煮ものにスパイスとか。そんなんじゃないですよね。

とこのメタ化された「スパイス惣菜」という

キーワードにひかれつつもお店にインしてみました。

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手前には料理。奥にはレジ。

部屋とワイシャツと私。

このスタイルはまさかの左に流れる

サブウェイ方式!なるほどなるほど。

という事はまずお米を盛りまして

その後カレーをかけてレジでチェック!

という方式なんでしょうか?

とりあえずどんなカレーがあるのかな~!?

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ってお惣菜やん!

テイクカリーって書いてたやん!

カリーってカリーちゃうやん!!

もうバリバリお惣菜店やん!!!

という想いをまずは押さえまして

こちらの監修を行った東京スパイス番長

シャンカール・ノグチさんに話を伺う事に。

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シャンカール・ノグチ
東京生まれ。インドのスパイス商、調合師。インド・パンジャブ州出身の祖父の代から続くインドアメリカン貿易商会の三代目代表として、レストランシェフのためにインドでスパイス調合をしたり、小売店にオリジナルブランドINDIA SPICE & MASALA COMPANYの販売、ネット通販を営む。「東京スパイス番長」のメンバーとして、イベントやワークショップでインドカレーを作ったり、レシピ開発に携わったり、幅広い活動を展開。著書に『心とカラダにやさしい316種 増補改訂 ハーブ&スパイス事典』(誠文堂新光社)などがある。

恵比寿新聞
野口さんお久しぶりです(実は恵比寿新聞の幼馴染が野口さんと友達)。こんな恵比寿に野口さんが監修するお店がOPENするなんてびっくりですよー。

シャンカール・ノグチ
どうもどうも^^そうなんですよ。ご縁があって恵比寿でお店を監修することになりまして。

恵比寿新聞
でもさ。野口さん。まぁ野口さんが居るからこのお店は「スパイス関連のお店」という事はわかるのですが、さっきカウンターを覗いたらそのまま生まれたままのナチュラルボーンなお惣菜が・・・・そしてお店の看板には「スパイス惣菜」という謎のキーワードが認められていて。一体どういう事なんでしょうか?

シャンカール・ノグチ
実はこの「take curry(テイクカリー)」は全国で57店舗を展開する大手惣菜チェーン「お惣菜のまつおか」さんの新業態で普段いつも親しみのある日本の「お惣菜」に私が監修するスパイスを加えて全く新しい価値を創造したお店なんです。そして食べ方にもちょっとしたスタイルが有って^^

恵比寿新聞
え!?っていう事はこのお惣菜。スパイスが効いているという事ですか?

シャンカール・ノグチ
そうなんですよ。恵比寿新聞さん。ちょっとこっち来てもらっていいですか?

恵比寿新聞
はいはい。

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きんぴら!?

恵比寿新聞
え!?なにこれ。。「きんぴら」と書かれた瓶の中にはスパイスがいっぱい・・・・もしかして・・・

シャンカール・ノグチ
そうなんですよ。きんぴらに合うスパイスをブレンドしてこのように置いてあるんですよ。

恵比寿新聞
その他、「切り干し大根」とか「ひじき」って・・・・・(絶句)

シャンカール・ノグチ
この惣菜をカレーの手法で頂くんです。

恵比寿新聞
あ!なるほど!!!そもそもインドカレーのスタイルにはサブジ(野菜の蒸し・炒め物)やアチャール(漬物)の惣菜的な文化ありますよね。

シャンカール・ノグチ
そうなんですよ。南インドには(ミールス)という文化があって色んな逸品とお米で食べる文化が有るんですね。そのスタイルを応用したのがこのお店なんです。

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お惣菜感を損なわず

恵比寿新聞
実は今日近くで日本酒のお店をやっている「GEM by moto」の千葉麻里絵さんもご一緒してもらって色々とお話を聞くと広がりがあるかなと思い。ねえ?まりえさま?

千葉麻里絵
あ・・・はい(めっちゃ人見知り)

シャンカール・ノグチ
宜しくお願いします^^

千葉麻里絵
私も日本酒にスパイスを入れたりして楽しんでもらっているんですが、スパイスを入れすぎると全く別物の「カクテル」みたいになるのがとても嫌で。

シャンカール・ノグチ
わかります!この「take curry」も同じコンセプトで「元々の日本のお惣菜感を壊さずに素材の味を引き立てるためのスパイス」という考え方を持っています。

話が尽きないお二人
話が尽きないお二人

千葉麻里絵
沢山の種類のスパイスをふんだんにたくさん入れるとただのカレーになってしまいません?

シャンカール・ノグチ
そうなんですよ!なのでそのお惣菜が持つポテンシャルをスパイスが補助するという感覚に近いですね。

千葉麻里絵
メッチャ共感するわ。わかる。

恵比寿新聞
なんだかすごく盛り上がってきましたね。まりえさまも様々な日本酒の変化球に挑戦してますもんね。例えば新政酒造の「木桶仕込元禄酒オーク樽貯蔵」に佐賀嬉野の「紅ほうじ茶」を燗つけして、台湾の山胡椒を口に含んで飲めば「レモンティー」のような感覚になるやつとか。

千葉麻里絵
そうそう。あれも日本酒元々の味わいを壊したくなくて、全く新しい味わいを演出するためにスパイス結構使います。

シャンカール・ノグチ
非常に興味深いですね。

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日本の食とスパイスの融合

よくよく考えてみたら私たちの住む日本も

「料理」と共に「お米」を食べる文化圏。

見渡すとインドもインドネシアもタイも

ほぼアジア圏内では「お米」と共に食べる

スタイル。そんな日本の料理とスパイスが

出会うとどのような化学変化が起きるのか?

いよいよ実食の時間がやってまいりました。

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皿がめっちゃ可愛い

恵比寿新聞
うぁ!めっちゃ皿可愛い!!!だるまさん!

小池さん
そうなんですよ。実はこのだるまのお皿はこのプロジェクトを共に進める瀬戸焼「NAGAE」の長江一彌の作品なんです。

恵比寿新聞
わぁ。こんな所にも日本の伝統工芸が。このプロジェクトとは「お惣菜のまつおか」さんのプロジェクトということですか?

小池さん
はい。長江がこのプロジェクトのプロデューサーでして、メニュー制作をシャンカールノグチさんと行ったり。インドにも研修に行かせていただいたり。

恵比寿新聞
みんなで手作りで作り上げたプロジェクトなんですね。でもなぜダルマ・・・・

小池さん
名前は「ママだるま」と言います^^

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2種類のスタイル

恵比寿新聞
頼み方はどのようにすれば良いんですか?

小池さん
ひとつは「キーマプレート」か「お惣菜プレート」が選べます。今日のキーマカレーはチキンキーマ・ラムキーマ・フィッシュキーマのいずれか1つにお惣菜3種類と青野菜。そして「あじへんスープ」が付いてきます。お米はオリジナルブレンド(麦・白米・赤米)米かバスマティのターメリックライスかが選べます。お惣菜プレートはキーマの部分が魚や肉に変わります。キーマカレーもお惣菜も日々変わるのでその日までにお楽しみです^^

恵比寿新聞
ん!?ちょっとまって。あじへんスープって!?なんじゃらほい?

小池さん
マメのスープが多いんですがこちらプレートにかけて召し上がっていただくスタイルです。

恵比寿新聞
それでは私とまりえさまの分も入れて「キーマプレート×2」と「お惣菜プレート×2」をください!

小池さん
え!?そんなに召し上がるんですか?

恵比寿新聞
はい( ゚Д゚)食べますよ!ねぇまりえさま?

千葉麻里絵
うん。食べる!

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実食!!

まずは「キーマプレート」のラムキーマから。

お惣菜は「切り干し大根山椒クミン煮」と

「紫玉葱のマサラビネガー漬け」に

「いんげんのトーレン」。

バスマティのターメリックライスにダルスープ。

チキンキーマのスープは「スパイシーラッサム」

そして新鮮な野菜が付いてきます。

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恵比寿新聞
どう?まりえさま?

千葉麻里絵
ふぎょ!!

恵比寿新聞
え?どう?

千葉麻里絵
ふんがおそうぶいほぎもてたぶた・・・・

恵比寿新聞
何言ってるかわからない・・・・

千葉麻里絵
いや。こんなお惣菜初めて食べたかも。最初は「あ。普通のお惣菜なんだ」と思ったけど最後に凄いアフターエフェクトが。

恵比寿新聞
では私も切り干し大根を。。パク。。んーーーー。普通の切り干し大根だねぇーーーーえええーーーー!!!????

千葉麻里絵
でしょ!?でしょ!?

恵比寿新聞
なにこれー!!!!最後にクミンの香ばしい香りと山椒の爽やかさキター!!新食感・・・

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シャンカール・ノグチ
恵比寿新聞さん・まりえさん。その後にこのキーマに「黄金MIX」というスパイスをかけて食べてみてください。

恵比寿新聞
これはノグチさんが開発したスパイス?

シャンカール・ノグチ
はい。この店の為にオリジナルのブレンドをしたスパイスなんです。

千葉麻里絵
あ。なんか甘い香りがする。ナッツですね。

シャンカール・ノグチ
そうなんですよ。是非かけて味わってみてください。

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千葉麻里絵
ぎゃ!

恵比寿新聞
うま!なんじゃこりゃ!さらにカレー感アップ!そして香ばしい!なにこれ!!!!

シャンカール・ノグチ
あとから好きなだけスパイスをかけて楽しんでもらえるんですよ。そして次はこの「チャットマサラ」という調合スパイスを紫玉葱にかけてみてください。

恵比寿新聞
紫玉葱にチャットマサラですね。パラパラ・・・

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千葉麻里絵
わっ!!

恵比寿新聞
にょ!!うぁ~なにこの視界が開けるような清涼感。うまーーーーーーーーー

千葉麻里絵
ちょっとこれは衝撃かも。

シャンカール・ノグチ
その他にもモナコスパイスというスパイスがありまして

恵比寿新聞
モナコ!?あのヨーロッパの!?

小池さん
実は本当は「もなかスパイス」って最後のデザートで使用するスパイスだったんですけど、ノグチさんが間違えて「もなか」を「モナコ」って書いて送ってきたのでそのまま「モナコ」に(笑)

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千葉麻里絵
このモナコスパイスも本当に不思議なくらい甘い香りですね。

シャンカール・ノグチ
これらの3つのスパイスがこのお店オリジナルなので商品化して販売するんですよ。

恵比寿新聞
これは速攻買うな。家のカレーに追いスパイスしたり、様々な逸品に「追いスパイス」したくなる。

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シャンカール・ノグチ
まりえさん。この「モナコスパイス」。まりえさんならどういう物に使いますか?

千葉麻里絵
そうですね。梨やパパイヤなど食感が「シャリ」とした果実・野菜に和えて使いたいかな~。

シャンカール・ノグチ
なるほどなるほど。

千葉麻里絵
以前アップルパイを食べていて思ったのがリンゴの甘さとパイの穀物感って日本酒だなぁ~と思って、日本酒でアップルパイを表現したいと思った事があって。

シャンカール・ノグチ
面白い話ですね。

千葉麻里絵
それで色々と考えていたら「あ!シナモンだ!」と思い古酒にマスキングするぐらいでシナモンを調合したらまさにアップルパイのような味になったって話があって。

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シャンカール・ノグチ
最後は是非混ぜて召し上がってください。

恵比寿新聞
え!?別々に食べるんじゃなくて?このスープもかけて?

シャンカール・ノグチ
はい。ぐちゃっと。

恵比寿新聞
それでは・・・まぜまぜ・・・・まりえさま。混ぜてる?

千葉麻里絵
混ぜてる~混ぜてる~👍

恵比寿新聞
いただきま・・・・うぁ!!!!!

千葉麻里絵
わ!!!!

恵比寿新聞
全然別物に変化している~うまーーーーー!!!!チキンキーマにかけたあじへんスープの「スパイシーラッサム」が強烈に別味を醸し出してる。あ!だから「あじへんスープ」っていうんだ!!!

千葉麻里絵
これ本当においしい・・・・・豆のスープが混ざるとほっこり下味になる。

恵比寿新聞
ネパール料理の「ダルバート」の食べ方に似てますね。でも日本のお惣菜感がしっかり効いたカレーって感じで。最高にうまい。

シャンカール・ノグチ
ありがとうございます^^

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衝撃のお惣菜プレート

小池さん
そろそろチャットマサラに漬けた唐揚げが揚がるので「お惣菜プレート」いきますよー!

恵比寿新聞
わーい!!!!所謂「take curry」の真骨頂ですもんね!

千葉麻里絵
本当に楽しみ。

恵比寿新聞
それで「ひじき」から行ってみましょうか!

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ひじきの山椒クミン煮

恵比寿新聞
パクッ。。ん。普通の「ひじき」の味だ・・・と思ったら!!!!!!!あ~!!これ美味しい。山椒とクミンが絶妙に。。。

シャンカール・ノグチ
ネパールの「ティムール」という山椒を使っているんですよ。

恵比寿新聞
爽やかな柑橘っぽい香りが。。。これは美味しい。。

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人参のスパイスラぺ

恵比寿新聞
これもクミンが効いていて食欲そそりますね。そしてお惣菜感もしっかりある。

シャンカール・ノグチ
ちょっとしたスパイスの調合でここまで味が変わって楽しめるんですよ。

千葉麻里絵
このクルミが入っている所がニクイな~。うちでも真似したいぐらい。

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完食!!!!

いや。これはカレーじゃないけどカレーだ!

というかつまらない既成概念をぶち壊して

頂くと何とも言えない懐かしさと新しさが

共存する全く新しいスタイルが体験できます。

きっと今後は混むだろうな~。。。。。

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そしてこのお二人の話は尽きず。

ん~おもしろい。千葉麻里絵と

シャンカール・ノグチのコラボの日も

近いかもしれない・・・・・・・・・

take curryさんは日曜定休日。

お昼は11:00~14:00。

夜は17:00~22:00まで。

夜はスパイス酒場として機能するらしい。


take curry(テイクカリー)
東京都渋谷区恵比寿2-12-16
03-6277-2370

営業時間
昼 11:00~14:00(月~土)
夜 17:00~22:00(月~土)
定休日 日曜日(年内月曜日はお休み)

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